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導入事例:Sandstorm FilmsがCGIレンダリング時間を短縮

22年前に設立されて以来、Sandstorm Filmsは、テクノロジーと映画制作に関して、常に限界を押し広げてきました。英国で初めてArri Alexa Cinema Camera(現在では映画制作の定番)を導入した会社から、繰り返し使用可能なカメラクレーンTechnoDollyを持つ唯一の制作会社まで、Sandstormの本質は常に制作プロセスを革新することでした。

 

ポストプロダクションの時間を短縮し、レンダリングを内製化するために、ほぼリアルタイムのレンダリングソリューションを必要としていた視覚効果のスペシャリストである映画制作会社Sandstorm Filmsは、ASUSを迎え入れ、可能性のあるオプションを検討した結果、期待以上の結果を得ることができました。

Sandstorm Films set

業界のリーダーシップ: Sandstormのやり方

 

Sandstormを設立する際、マネージングディレクターのトム・ウォード(Tom Ward)氏は、映画制作から 「煙と鏡」(人を欺くもの、の意)を取り除き、代わりにテクノロジーと、テクノロジーによってSandstormがクライアントに提供できる結果を重視したいと考えました。

 

ウォード氏は次のように述べています。「私たちは、プロダクション・ビジネスにテクノロジーを取り入れるということに関して、常に業界の少し先を行くことを心がけてきました。スタジオ、キット、クルー、ポストプロダクションのどれをとっても、常に私たちがテクノロジーで先を行けるようにするため、マーベル、ディズニー、ネットフリックスなどの長編映画や広告を定期的に手掛けているのです。

 

例えば、独自のTechnoDollyとオペレーターを持つ唯一のプロダクションであることで、私たちは非常に需要のある新しいサービスを作り出し、クライアントに提供しました。長編映画では、視覚効果(VFX)やCGを多用するため、TechnoDollyは必ずと言っていいほど使用されているのです。」

Sandstorm Films TechnoDolly

ニアリアルタイムレンダリングへの到達

 

VFXとCGIは、このようなプロダクションの最前線にあり、常にアップグレード、改良、テスト、実験が必要なのは、スタジオのキットだけではありません。Sandstormのポストプロダクション部門も、かつてないほど忙しくなる一方で、急速に進化しています。

 

ウォード氏は「私は25年間CGIに携わってきましたが、今やCGIは私たちのポストプロダクションビジネス、そして業界全体の大部分を占めています。しかし、CGIはレンダリングに時間がかかるため、これまでずっと最も時間がかかる部分でもありました。他の撮影は2週間でできても、CGIは10週間かかるのです。これは大きなボトルネックでした」と述べています。

 

3DとCGIは、集中的なグラフィック処理用にセットアップされたWindowsマシン(主にマルチワークステーションベースのレンダーファーム)を使用してきました。マシンの性能はよく、目的も果たしていましたが、常にスムーズなプロセスだったわけではありませんでした。ウィンドウズのバージョンの違い、ネットワークの制限、CPUの違いなど、矛盾や欠点があるため、レンダリング時間は依然として遅いままでした。

 

ウォード氏はこう続けます。「レンダリングに異常が発生すると、すべてが遅くなるだけでなく、コストがかかることもよくありました。費用がかさみ、必要なプロセッサの数や需要は言うまでもなく、レンダーファームで処理される作業量に大きく左右されます。

 

しかし、技術の方も進歩しています。Epic GamesのUnreal Engineを見てください。今では私たちの仕事の大部分を占め、映画業界全体で採用されています。そこで私たちは、もっと野心的になるべきだと考え、レンダリング時間を12~15分の1に短縮するという目標を設定しました。

 

まず手始めに、当社のITパートナーの1社であるIT Collectiveに相談しました。様々なレンダリングソフトウェアで希望する予算と達成したいレンダリング時間を伝えたのですが、彼らはそれをはるかに超えてきたのです」

 

付加価値再販業者に価値を

 

IT Collectiveのオーウェン・ウィリアムズ(Owen Williams)氏は、Sandstormのウォード氏と共に10年間オーダーメイドのシステムを作ってきました。ウォード氏は、Sandstormがどう機能しているかを知っていますし、そのインフラを深く理解しています。

 

「ウォード氏が何を達成しようとしているのか、そして私たちがSandstormのためにどのようなソリューションを用意できるのかを説明してくれたとき、興味深い挑戦だと思いました。私たちはクリエイティブ業界での経験が豊富なので、彼らの課題をよく理解していますし、そのようなクライアントに最適なソリューションを提供したいと考えていました。つまり、顧客のプロジェクトごとに最適なソリューションを提供するには、非常に具体的なハードウェアの基準が必要なのです。

 

このハードウェアを指定する際、私たちは柔軟性、特にアップグレード性を重視します。私たちが構築しているのはユニークなオーダーメイドのソリューションですから、私たちがやろうとしていることに耳を傾け、必要に応じて私たちのためにヘルプやガイダンスを提供してくれるベンダーが望ましいのです。」

 

Sandstormの新しいサーバーには、高速の10Gbイーサネットが不可欠で、リモートワークができるように十分なスロットが必要になります。ウィリアムズ氏は次のように述べています。「加えて、卓越したグラフィックパワーと、ビデオキャプチャを可能にするスロットも必要でした。さらに、私たちが求めているのは、金額に見合う価値、『安さ』ではなく『価値』であることも重要です。」

 

ASUS Servers PartnerであるIT Collectiveは、特に独自の標準的なユースケースのための独自の標準的なマシンと比較した場合、ASUSがこれらの属性のそれぞれで高いスコアを獲得していることを知っています。比較検討の結果、いくつかのASUSサーバーが理想的であると判断しました。

 

「私たちはすぐに、強力なGPUを搭載したASUSのサーバーがSandstormのソリューションの中核になるという考えに落ち着きました。将来的な性能と柔軟性の適切な組み合わせが、予想される耐用年数の間、適切なコストで提供されるということは、期待以上の結果をもたらすソリューションの提供が可能であることを意味します。

 

サーバーをスペックアップする前に計算してみると、ESC4000Aは少なくとも12~15倍の性能向上を達成でき、将来的に、例えばGPUをアップグレードすることも可能です。つまり、システム全体がビデオ技術やソフトウェア要件の変化に対応できるのです。」

 

提案されたソリューションは、大規模なプロジェクトの始動に向けて、導入して稼動させることを切望していたウォード氏にとって、まさにうってつけのものでした。その結果、サーバーは2021年2月にSandstormのネットワークに導入されました。

 

結果

 

SandstormのASUSは、レンダリング時間を12~15倍改善し、時間とコストの両方を節約するという目標を達成したのでしょうか?

 

「もちろんです。」とウォード氏は即答しました。「ほとんどの仕事で20倍近く、時には40倍も速くなりました。最初は半信半疑で、こう尋ねたのです。『どうやったらそんなに速くできるのでしょうか?』と。このサーバーとプロセッサは、特に複数のポリゴンを計算するのが得意で、ジョブの種類によって処理スタイルが異なるため、とても興味深いものでした。このサーバーは、ただひたすら仕事をこなしてくれます。信頼性が高く、非常に効果的なツールです。」

 

「実際にログインする必要はなく、ただ機能し、やるべきことをやっているだけです」と、ウィリアムズ氏も同意しています。

 

ウォード氏はこう続けます。「この18カ月、『ああ、このサーバーはXXができない』といった議論をしたことは一度もありません。何の問題もなくこなしていくので、私たちはポストプロダクションプロセスの重要な側面により集中できます。ほぼリアルタイムでレンダリングできるので、私たちのチームやCGIアーティストの『これはうまくいくだろうか』という疑問に、その場で答えが与えられます。以前は、古いシステムがレンダリングを終えるまで、翌日まで待たなければなりませんでした。だからプロセスの多くはこのマシンによってほとんどリアルタイムで結果が出ているのです。」

 

時間的な節約に成功したサーバーは、コスト面でも実績をあげています。映画製作では、時は金なりです。

 

「サーバーは数日で元が取れたと思います」とウォード氏は言います。「私は25年間CGIに携わってきました。常に小さな改良がなされてきましたが、これは近年起きたテクノロジーに関する唯一最大の改良です。変化を大局的に見ると、私たちが初めて社内でレンダリングしたシーンは、1フレームあたり2日かかりました。高いコストをかけてレンダーファームに出荷しても、1フレームあたり3〜4時間かかっていました。このマシンは、1000本以上のCGIツリーを含むシーンを16Kの解像度でレンダリングするのに、1フレームわずか40分でできるようにしたのです。」

Sandstorm Films post-production desk

新たな機会

 

組織は通常、課題を解決するため、あるいは新たな機会を開拓するためにITに投資します。SandstormのASUSサーバーへの投資は、もともと以前からずっと続いてきた問題への解決策だったのですが、ビジネスにも新たな機会をもたらしました。

 

「昨年、私たちはマーベルのために多くの仕事をし、パインウッドの素敵なセットで撮影していました。私たちは、シーンのすべてのレイヤーを個別に撮影し、ポストプロダクションで操作できるようにする、いわゆる『プレート』の撮影を計画していました。

 

この撮影での変化は、視覚効果のスーパーバイザーが、プレートを撮影する必要はないと言ったことです。ワイドショットのほとんどはCGIで再現されるのです。その代わり、部屋全体をライダースキャンし、CGIで作り直しました。俳優を切り取り、その後にそのシーンに戻すので、通常のプレートよりもはるかに自由にシーンの一部を修正できます。

 

この技術は非常に新しいものですが、『素晴らしい。Sandstormにも導入しなくては』と思いました。このサーバーがあれば、それも可能になります。このサーバーは、私たちに新たな可能性を与えてくれるものでした。しかも、いとも簡単に。

 

ASUSサーバーのおかげで、私のチームは他の映画制作要素やクリエイティブなプロセスに多くの時間を割けるようになりました。カメラにはどんなレンズが必要か?シーンの相互作用は?このショットはクリエイティブな観点から見て正しいのか?すべてのこういった疑問には、サーバーによってほぼリアルタイムで答えを得ることができるようになりました。このまま進めるか、うまくいってなければやり直す必要があるのかを、ほとんど即座に確認することができます。これによって、映画プロデューサーとしての私たちのレベルがあがり、クライアントのためのプロダクションとポストプロダクション全体に、よりよいものを提供できるようになりました。

 

Sandstorm Filmsについて

 

Sandstorm Filmsは、クルー、シネマクオリティのカメラ、ライト、グリップ、フィルムスタジオ、さらに編集、グレーディング、VFX、CGIを含む完全なポストプロダクションを含む、映画、テレビ、デジタルのためのあらゆる制作サービスを提供しています。

 

詳しくは、visit sandstormfilms.comをご覧ください。

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