アップデート : 2025/10/20 09:23
[マザーボード] Intel® 600 シリーズ以降のマザーボードで RAID を構成する
Intel® 600 シリーズ以降のマザーボードと、それ以前のシリーズでは、RAID の構成手順が異なります。Intel® 600 シリーズ以降のマザーボードをお使いの場合は、以下の手順に従って RAID を構成してください。
注意:RAID ボリュームを削除すると、そのボリューム内の既存のデータはすべて失われます。操作を行う前に、大切なデータは必ずバックアップしてください。
RAID は「Redundant Array of Independent Disks または Redundant Array of Inexpensive Disks」の略で、複数のストレージドライブ(HDD や SSD)を組み合わせて、性能向上や冗長性(データ保護)を実現する技術です。
RAID 0(ストライピング):2 台以上のストレージドライブを 1 つの仮想ドライブとして扱い、ブロック単位に分割したデータを複数のストレージドライブに分散して格納します。複数のストレージドライブに並行してアクセスすることで、読み込み/書き込み速度を高速化します。
RAID 1(ミラーリング):2 台のストレージドライブに冗長化してデータを保存します。同じデータを2つのディスクに書き込むことで、片方のディスクに障害が発生した場合でも、データが失われることはありません。
RAID 5(分散パリティ):3 台以上のストレージドライブを 1 つの仮想ドライブとして扱い、データを複数のドライブに分散して格納し、各データストライプのパリティ(エラーを修復するための冗長コード)を仮想ディスク内のそれぞれ異なるストレージドライブに保存します。
RAID 10(ミラーリング + ストライピング):RAID 0 と RAID 1 を組み合わせた方式で、優れた高速性と耐障害性の両方を実現します。
| RAID レベル | RAID 構成内容 | 最小ドライブ数 | 安全性 | 長所 | 短所 |
| 0 | ストライピング | 2 | 低 | 高速 | 冗長性なし |
| 1 | ミラーリング | 2 | 高 | 高い冗長性 | 容量効率が低い |
| 5 | 分散パリティ | 3 | 中 | 冗長性+容量効率 | 書き込み速度が低下する |
| 10 (1+0) | ミラーリング + ストライピング | 4 | 高 | 高速+冗長性 | 多くのディスクが必要 |
(例:PRIME Z690M-PLUS D4)
1. システム起動時の起動画面中(POST時)に<F2>または<Delete>を押して BIOS セットアッププログラムを起動します。

2. <F7>を押して Advanced Mode に切り替えます。

3. Advanced タブへ移動し、System Agent(SA) Configuration を選択します。

4. VMD setup menu を選択します。

5. SATA RAID を構成する場合は、Map SATA Controller under VMD を[Enabled]に設定します。
PCIe RAID を構成する場合は、Map PCIE Controller under VMD を[Enabled]に設定します。
以下は、SATA RAID 構成時の例です。

6. <F10>を押して設定を保存し、コンピューターを再起動します。

7. システム再起動時に<F2>または<Delete>を押して BIOS セットアッププログラムを起動します。
Storage Information で AHCI が RAID に変更されたことを確認できます。

8. <F7>を押して Advanced Mode に切り替えます。

9. Advanced タブへ移動し、Intel(R) Rapid Storage Technology を選択します。

10. Create RAID Volume を選択します。

11. Name:作成する RAID ボリューム名を入力します。(下図の赤枠1 例:SATARAID)
RAID Level:作成する RAID ボリュームのレベルを選択します。(下図の赤枠2 例:RAID0 (Stripe))
Select Disks:RAID を構成するストレージドライブを選択します。構成に使用するデバイスを選択し、[X]に設定します。(下図の赤枠3)

12. Capacity (MB):RAID ボリュームに割り当てるサイズをメガバイト単位で設定します。
すべての設定が完了したら Create Volume を選択し、設定した内容で RAID ボリュームを作成します。
注意:RAID ボリュームを削除すると、そのボリューム内の既存のデータはすべて失われます。操作を行う前に、大切なデータは必ずバックアップしてください。

Q1: Windows® 11 または Windows® 10 インストール時に RAID コントローラードライバーを読み込むことはできますか?
A1: 次の手順を参考にドライバーを読み込んでください。
参考:SATA モードが RAID に設定されている場合、RAID ドライバーが読み込まれる前に SATA ポートに接続された光学ドライブは使用できません。オペレーティングシステムをインストールする際に SATA 接続の光学ドライブを使用する場合は、RAID ドライバーをコピーした USB ストレージなどを事前に準備してください。
1. コンピューターを Windows® インストールメディアから起動し、画面の指示に従って Windows® のインストールを開始します。
2. インストールの種類で 「カスタム:Windows のみをインストールする」を選択します。

3. ドライバーの読み込み をクリックします。

4. RAID ドライバーをコピーした USB ストレージをコンピューターに接続し、[参照]をクリックします。
参考:マザーボードのサポート DVD を使用する場合は、光学ドライブにサポート DVD を挿入してください。

5. RAID ドライバーが格納されたフォルダーを選択して[OK]をクリックします。

6. インストールするドライバーを選択して[次へ]をクリックします。
7. ドライバーが正常にインストールされると、作成した RAID ボリュームが「ドライブx の割り当てられていない領域」として表示されます。
Q2: 作成した RAID ボリュームを削除することはできますか?
A2: 次の手順を参考に作成したボリュームを削除できます。
注意:RAID ボリュームを削除すると、そのボリューム内の既存のデータはすべて失われます。操作を行う前に、大切なデータは必ずバックアップしてください。
1. BIOS セットアッププログラムを起動し、Advaned Mode > Advanced > Interl(R) Rapid Storage Technology の順に移動して、削除したい RAID ボリュームを選択します。

2. Delete を選択します。

3. 確認画面が表示されます。[Yes]を選択して RAID ボリュームを削除します。

Q3: マザーボードが対応するインターフェースやレベルを確認する方法はありますか?
A3: 当社ウェブサイト 各製品ページ 「スペック(Tech Specs)」の Storage(ストレージ)欄でご確認いただけます。

Q4: 5 基以上の M.2 SSD または SATA HDD で RAID 5 を構成した場合、BIOS 上の RAID ステータスが「Initialize」と表示されるのはなぜですか?
A4: これは Intel(R) Rapid Storage Technology(Intel® RTS)ドライバーの正常な動作です。常に「Initialize」と表示され、通常状態には切り替わりません。
Q5: 既に AHCI モードでオペレーティングシステム(OS)をインストールしている場合、新たにデータ用 RAID ボリューム/アレイを構成するにはどうすればよいですか?
A5: 以下をご確認ください。
a. システムドライブと同じ種類のインターフェースで新たに RAID アレイを構成する場合(例:OS が M.2 SSD にインストールされ、RAID アレイも M.2 SSD で 構成される場合):RAID モードで OS を再インストールすることを推奨します。(注記:再インストールを行う前に、大切なデータは必ずバックアップしてください。)
b. システムドライブとは異なる種類のインターフェースで新たに RAID アレイを構成する場合(例:OS が SATA HDD/SSD にインストールされ、RAID アレイが M.2 SSD で 構成される場合):OS の再インストールは不要です。ただし、構成後、システムに Intel(R) Rapid Storage Technology ドライバー ソフトウェアをインストールする必要があります。
Q6: BIOS で RAID モードに設定し、RAID ボリュームアレイを構成したにもかかわらず、ディスクが独立したディスクとして表示される場合はどうすればよいですか?
A6: 公式ウェブサイトから Intel(R) Rapid Storage Technology ドライバー ソフトウェア(Intel® プラットフォーム)をダウンロードし、インストールしてください。

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